メデルミーのおはなし
- 01メデルミー設立まで
- 02現在のメデルミー
- 03これからのメデルミー
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私の息子は
先天性の難治てんかんで生後2ヶ月で頭の大手術を余儀無くされ、後遺症で右半身麻痺となりました。
生まれて数ヶ月は普通の子どもとほとんど変わらない育児ですが、成長すればするほど体重も増え身長も伸びるため、寝たきり状態の息子のお世話は大変なものになっていきました。
目の前の現実に必死の毎日。想像以上に体力と気力が必要で、ホッとできる時間なんてありませんでした。そんなある時、子どものお着替えをしている時にふと感じるストレスに気づきました。
ロンパース肌着を、仰向け状態の息子の頭に被せて、さらにマヒで筋緊張のある腕を通し背中をあげて股部分までおろす、という一連の作業…
腕が引っかかったり、息子の体をいちいち持ち上げたり…お世話をする私も大変だけど、される側の息子も嫌がる素ぶりを見せるようになりました。
それまで当たり前にしていたごく普通のことが、気づくと息子にとっても私にとっても「ストレス」になっていたことに気づきました。「もっとラクに着せることができたらいいのに…」
そう思い、ネットで障害児用の肌着を探しました。しかし理想通りにスムーズに着せられるものはなく、多少着せやすくても欲しいサイズが欠けていることが多く、デザインも満足いくものは見つかりませんでした。
着せやすくて、さらにおしゃれで洗練された商品があれば、着る側も着せる側もストレスなくお着替えの時間を楽しめるのではないか。
生活の中のとっても小さなことだけど、そんな小さなことと丁寧に向き合うことで私も息子も日々の幸せをちゃんと感じられるようになるのではないかと思い、「medel me」を立ち上げました。 -
2018年2月、
個人事業としてスタートしましたが、経営に関して全く無知な私は何から始めていいのかさっぱりわかりませんでした。
自分で洋服を作る技術も持っていなければ、縫製に関しての知識もない。だったら周りの方々の力をお借りしよう!と思い、まずはサンプル製作に協力してくださる方をSNSで呼びかけました。ありがたいことにすぐに手を上げてくださった方がいらしたので、その方にイメージしたものを形に起こしていただきました。生地はコットン100%で、縫い目が肌に当たらないような優しい肌触りにこだわる。すべて日本製で、着る側である子どもへの安全性の配慮はもちろんのこと、着せやすさにも特化したデザインでお世話する側のストレスを最大限になくし、おしゃれでワクワクするものを作りたい。
欲張りな私の要望をすべて聞いていただきながら、肌着づくりを進めていきました。しかし、腕の上部と身頃の全面の両方とも開く「介護に適した肌着」は普通の肌着とは違って細かいところが思ったように仕上がらず、何度も試行錯誤を重ねて、そこから第1弾、第2弾、第3弾とサンプルを試作しました。
ある程度の雛形ができた後、地元にある大手縫製工場へ直接出向き、今後の生産も視野に入れてご協力いただけるようにお願いしたところ、ありがたいことに全面的に応援していただけることになりました。
同時に、息子が生後すぐからお世話になっている先生やリハビリの先生、ショートステイでお世話になっている看護師さんにも直接意見をいただきながら、実際に施設でサンプルとして使い心地も体験していただきました。現場の意見を最大限に反映しブラッシュアップを重ねさらにいいものへ改善していきました。
こうして、たくさんのありがたいご縁とご協力のもと、やっとの想いで出来上がりました。 -
お世話する
側であるお母さんが「幸せ」で心が満たされれば、必ず子どもも「幸せ」を感じます。
毎日必死に頑張ってるお母さんに少しでも自分のための時間を作り、自分を大事にしてほしい。
「育児」の日々の小さなガマンとストレスを少しでもなくして、自分を愛する(愛でる)時間を作り、心から笑顔になってほしい。
medel meの使命は、自分らしく豊かに生きるお母さんを一人でも多く増やすことです。
今後も自身の経験から感じた小さな「大変」を「ラク」にするアイテムを展開していき、子どもが障がいを持っていても心から幸せを感じられる育児を、商品を通して実現していきます。